※獣医師の方に聞いてから実施していることですが、愛猫の症状に合わない対処の可能性もありますので、
実施前にかかりつけの獣医師さんに確認してみてください。
愛猫が慢性腎不全と診断されたけど、どんな病気なの?
何をしてあげるのがいい?
少しでも進行を遅くするにはどうしたらいいの?
簡単に慢性腎不全について説明するよ!
愛猫のことで不安になっている人が見てくれていると思うから、
病気と対処について経験を元にお伝えするよ。
そもそも、慢性腎不全とは?
腎不全とは、老廃物や余計な塩分などを尿として排出する為の腎臓機能が低下してしまう病気です。
腎臓の機能が低下することで上記の毒素を排出出来なくなってしまい、尿毒症を引き起こしてしまうそうです。
現在の医療では腎臓の機能を回復させることは難しく、症状が末期になるほど死亡率は高くなるので、なるべく早期発見をして進行を遅らせることが愛猫を長生きさせるためのポイントと言えます。
症状の例
ご自宅の猫ちゃんが慢性腎不全になっている場合、以下の症状が特徴として挙げられます。
気になったらすぐに動物病院へ連れて行き、血液検査をしてもらいましょう。
- 多飲多尿になった。
- 色の薄いオシッコが出ている。
- 便秘気味になる。
- 急に体重が落ちた。
- ふらついて歩いたり、急に棚やキャットタワーから落ちる時がある。(貧血症状)
- ご飯を以前より食べなくなった。
- 以前よりもおとなしく過ごしている時が多い(元気がない)
- 口臭が気になるようになった。
上記の症状が見受けられた際はすでに慢性化してしまい症状が進行している可能性があります。
気をつけている点と治療内容について
では、慢性腎不全と診断された場合にどのような点に気をつけたら良いのか、実際の経験を元に紹介します。
病気の進行を遅らせる為に我が家で日々、実施している治療内容は下記の通りです。
- 2週間に1度、通院をして血液検査をしてもらい、体に溜まっている毒素を見てもらう。
- 1日1回、自宅での皮下点滴を行う。
- プロネフラ(リンの吸着、排出目的)とセミントラ(血圧を下げ、尿タンパクの漏出の抑制目的)を猫に飲ませる。
- 愛猫があまり水を飲んでいないようであれば、紙コップかシリンジで水を飲ませる。
- 腎臓に負担を掛けないキャットフードを与える。
- トイレを清潔に保つ。
- ストレスを与えないようにする。
- 歯周病と腎不全に関連があるとのことで、歯磨きをするようにしています。
※以下補足
我が家では、猫に水分を多く取らせる為、紙コップやシリンジで水を飲ませたり、療法用のちゅーるを与えたりしております。
また、ご飯に関しても腎臓への負担を減らせるように「ロイヤルカナン腎臓サポート」のフードタイプとパウチタイプを朝夜に分けて与えています。
その他に実施していることは、換気を頻繁にして日光浴をさせるように心がけています。
皮下点滴のやり方と効果
腎不全と診断された場合は、症状によってはうまく水分補給が出来ていないので皮下点滴が必要となります。
我が家では、獣医の先生から許可をいただき、毎朝100mlの点滴を自宅で行っております。
点滴のやり方は写真の点滴4点セットを使い、以下の手順で行なっています。
1 . 猫の首周りにある肉をつまみ、消毒綿で注射部位を拭きます。
2 . 消毒綿で拭いた箇所に注射針を斜め45度くらいで刺します。
3 . 事前に用意したソルラク入りシリンジを注射針と繋げてゆっくり注入します。
4 . 全て注入し終わった後に針を抜き、消毒綿で傷口を軽く抑えてあげたら終了です。
※参考程度ですが、我が家の猫は最初、常温の輸液を点滴した際にびっくりして背中がピクピクしていたので、電気毛布などで輸液の入ったシリンジを包んで人肌程度に温めたものを点滴するようにしたらおとなしく点滴をさせてくれるようになりました。
くれぐれも温めすぎには注意しましょう。
獣医師さんによっては自宅での注射を許可していただけないところもあるそうなので相談してみましょう。
我が家の場合は「自宅のストレスが少ない環境で点滴をしてあげたいです。」と相談したところ、やり方を教えていただきました。
また、ご自身での注射に不安を感じる方は、毎日の通院が難しくなければ、迷わず獣医師さんにお願いしましょう。
慢性腎不全になりやすい猫は?
猫は水を飲む量が少ない為、腎臓に負担を掛けやすい生き物です。
その為、基本的には全ての猫が腎不全に気をつけなければなりませんが、高齢猫になるにつれて発症率は上がっていくようです。
また、一度膀胱炎や尿路結石などになったことのある猫は慢性腎不全になりやすく注意が必要だそうです。
中にはヒマラヤンやペルシャ、アメリカン・ショートヘア、メインクーンなどは猫種の中でも発症しやすいようです。
参考程度にですが、我が家ではノルウェージャン・フォレストキャットを飼っていますが、6歳で尿路結石になり、7歳で慢性腎不全と診断されました。
発症してからの余命はどれくらい?
腎不全は1〜4ステージあり、そのステージごとにどのくらい猶予があるのかと常態を以下にまとめました。
- ステージ1
見た目では判断が難しいそうですが、尿検査で異常が見つかることはあるそうです。
この時点ではまだ健康に走り回ったりもしており、余命に関してもはっきりとしたラインがあるわけではないです。 - ステージ2
トイレに行く回数が増えてきますが、食欲や元気はあまり変わりません。
この時点での余命はステージ2の末期だと平均は1151日(3年2ヶ月)です。 - ステージ3
尿毒症の症状が出始め、元気がなくなり、食欲不振、貧血や吐き戻しなどの症状が見られ、体重なども減少してきます。
この時点での余命の平均は778日(2年1ヶ月)です。 - ステージ4
自力で起き上がることも難しくなり、食欲も無くどんどん衰弱していきます。
場合によっては集中治療を行う必要も出てくるでしょう。
この時点での余命は平均103日(3ヶ月)だそうです。
※あくまで平均という事で、ステージにもよりますが、飼い主の積極的な治療次第で余命よりも長生きした猫もいるそうです。
出来る限り、献身的に寄り添ってあげましょう。
月々の治療費について
慢性腎不全になってしまった愛猫に対して読者が気にしているのは、1番は体調だと思いますが、金銭面を心配される方も少なくないと思います。
そこで、以下に管理人の愛猫が実際に治療中に掛かった1回あたりの治療費をご紹介します。
- 診察料 1000円
- 一般血液検査 2000円
- 血液生化学検査 4000円
- 血液電解質検査 2000円
- 腎不全用エリスロポエチン製剤 12000円
- 皮下点滴用シリンジ(50ml)300円×20本 6000円
- 注射針 150×10個 1500円
- 点滴輸液の密閉用ピン 350円×2 700円
- 消毒綿 5円×10 50円
- 点滴用輸液(ソルラクト) 1000円×2 2000円
- 処方料 1000円
10日分:合計35775円
2024年3月時点
慢性腎不全になった猫を見て思った事
管理人の愛猫が実際に慢性腎不全になって感じたことは、唐突に余命宣告をされてとても悲しい気持ちになり、不安になるということでした。
もっと早く気づいてあげられたらと後悔する一方で、愛猫の今後にも目を向けてあげないとと思いました。
少しでも症状を緩和させてあげる為に、どうすれば良いかを獣医さんに聞いたり、ネットで一生懸命に調べますが完治させられる方法はないと知り、ショックが大きかったです。
いつ症状が悪化してもおかしくはないので、愛猫も自分も後悔しないように出来ることはしてあげたうえで、少しでも日々を穏やかに過ごせるようにと考えております。
また、同じ状況で困っている方がいれば私の経験が少しでも参考になればと思い、この日記を書かせていただいております。
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